
オーディオカセットのテープを繋ぎ合わせるのに急遽補助する治具の様なものを思いつきで作った。 商品の梱包材によく使われるPET(ポリエチレンテレフタレート)を適当にカットした簡易的なもの。 ただし、テープを挟まないように少し扱いに注意が必要。 繋ぎ合わせに使う接着テープは昔買ったビデオテープ用のモノがまだあったので代用した。 つか、カセットテープ用なんかあったっけ? 昔は良くセロテープで代用したけれど特にトラブルはなかったなぁ。
コレ作った発端は、親から頼まれたCDからカセットテープへのダビング。 カセットテープA・B両面に同じ曲を収録することにしたのだが、同じ時間だけ後ろに無音部分が余ってしまう。 その区間をカットして曲が終わるとすぐオートストップが働くよう調整したかったのだ。 学生の頃は視力は遠近どちらもバッチリだったし手作業だけで器用にテープの繋ぎが出来たものだが、今は全く出来る気がしない(笑) 道具無しでテープを真っ直ぐに繋ぎ合わせるのは至難の業なのである。 接合がズレたり真っ直ぐでなかったりすると、その付近はテープの走行が乱れるからヘッドのアジマスが狂ってしまうんだな、これが。
ウチは親が今だにカセットテープを使うのだが、それも自分がラジカセを直してしまうものだからCD機に買い換えず大事にしちゃうから。 使っているラジカセは1975年製の「NATIONAL RQ-548」(現パナソニック)。 カセットメカの部品交換とメンテナンス、電子パーツもコンデンサーを半分ほど入れ替えてたしバリバリ現役なのだ。
◆治具の制作とテープ切り貼り
原寸大の図を紙に書き、PETの板を貼り付けてカットする。
テープを通す両端の穴はテープの4mm幅より微妙に大きめ。(中央の大きい穴は接合に貼るテープ用の)

完成! 全部で所要30分ほどだろうか?

テープを裏を上に引き出し穴に通して中央で真っ直ぐ突き合わせ(重ねない)、テープ裏に接着テープを貼り合わせる。
外す際に挟まないよう少々注意が必要。

この通り!元通りに。

以上!
◆感想など
正直4mm幅のデリケートなテープを扱うのはトテーモ大変。 テープを外す際に挟んでしまいそうな所は改善の余地はあるけれど、でも、とにかくこれで楽に真っ直ぐに繋げられる。(”ら”抜き言葉撲滅運動(笑))
ラジカセ全盛期の1970~80年代は同様にテープの時間短縮目的で切り貼りしている人は少なくなかったはずだが、がしかしカセットテープ用のスプライサー(接合器具)は見たことが無いな。 それ以前の時代、オープンリールテープならば存在していた様だ。
→ 「オーディオテープ スプライサー」でググる!
ちなみに、スプライサーと言うとオーディオよりも映像フィルムの方がメジャー(いや一般的にはマイナーだけれど・汗)だった。 今のように誰もが動画撮影や編集が出来る時代ではなかった1980年台までは、8mmフィルムによる映像作品を物理的な編集=切り貼りするのが当たり前だったし、フィルムの材質が適度に強度があり構造上オーディオテープなんかより編集に向いていた。 元々フィルム自体が物理的にハッキリとコマ割り(24コマ/秒や12コマ/秒)が見てわかる上に各コマに添ってガイド用の穴があるため、穴をスプライサーにセットしてコマ同士を簡単に接合できるのだ。 自分も8mmなら高校生時代の部活動で扱った経験があるので有り難みを知っている。 (どちらかと言うと各コマの確認が簡単なエディターの方を多用していたかも?遠い記憶だ・・・)
これがフィルム接合用のスプライサー。一発カチ!でフィルムが繋がる便利なモノ。

(出典:みんな、まとめて面倒みます。 [小型映画ミニミニ博物館])
ひと手間必要なところがアナログ媒体らしいところですなぁ~(笑)
◆活躍した道具たち
言わずと知れたコレらです。
